こんにちは、KEIKOです。今回は、自閉症のお子様向けピアノレッスンシリーズ第6回として、「音の長さを学ぶ」をテーマに、リトミックの要素を取り入れた楽しいレッスン方法をご紹介します。
自閉症のお子様にとって、音の長さという抽象的な概念を理解するのは難しい場合があります。そこで今回は、視覚、触覚、そして体全体を使って音の長さを感じ取る活動を通じて、お子様の感覚を刺激しながら、音楽の基礎を楽しく学んでいく方法をお伝えします。
視覚的アプローチ:音を「見る」
自閉症のお子様の多くは、視覚的な情報処理が得意です。この特性を活かし、音の長さを視覚的に理解できるよう工夫しました。
- タブレットやホワイトボードを使用し、長い音には長い線、短い音には短い線を描きます。
- 音を鳴らしながら線をなぞることで、視覚と聴覚を同時に刺激します。
- 「この長い線は長い音だよ。短い線は短い音だね。」と声掛けしながら、理解を深めていきます。
触覚的アプローチ:音を「触る」
触覚を使って音の長さを感じる活動は、より具体的に音の概念を理解するのに役立ちます。
- ボールや粘土など、形を変えられるものを使用します。
- 「長い音のときは、このボールをゆっくり転がすよ。短い音は、ポンっと投げてね。」と指示します。
- 手で音の長さを感じることで、より直感的な理解を促します。
体を使ったアプローチ:音を「動く」
全身を使って音の長さを表現することで、より深い理解と記憶につながります。
- 「長い音が聞こえたら、ゆっくり歩いてみよう。短い音はその場でジャンプ!」と指示します。
- 体の動きと音を結びつけることで、より直感的に音の長さを理解できます。
- この活動は、運動能力の向上にも役立ちます。
構造化されたピアノ練習:音を「弾く」
最後に、実際にピアノを使って練習します。ここでも視覚的な手がかりを提供することが大切です。
- 鍵盤に色シールを貼り、視覚的な手がかりを提供します。
- 「青い鍵盤は長く押してね。赤い鍵盤は短く押すんだよ。」と指示します。
- 色分けすることで、どの鍵盤をどのように弾くべきか、明確に理解できます。
まとめ
今回のレッスンでは、視覚・触覚・体性感覚など、多感覚を使ったアプローチで音の長さを学ぶことに挑戦しました。自閉症のお子様の特性に配慮しながら、具体的で分かりやすい方法を心がけています。
個々のお子様の反応を見ながら、適宜アプローチを調整していくことが大切です。ゆっくりと、でも着実に進歩しているお子様たちの姿に、心が温まる時間となりました。
ご家庭でも、日常生活の中で長い音と短い音を見つける遊びを取り入れてみてください。音楽への興味がさらに深まり、お子様の感性が豊かに育っていくことでしょう。
次回は「好きな音を見つける」をテーマに、音色の違いを探求します。お子様一人ひとりの個性が輝く瞬間を、一緒に見守っていけることを楽しみにしています。
音楽を通じて、お子様の可能性を広げていくこの旅を、これからも続けていきましょう。
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